環境とお財布に優しい給湯スタイル。これからますます注目が集まるでしょう。
おうちのエネルギー消費のなかで、大きなウェイトを占める「給湯」。一般的なガス給湯も便利だけど、よりクリーンで効率的なシステムへ、選択の幅が広がっています。 ​ 雑誌やWEBなどでお馴染みの“家電王”こと中村剛さん(東京電力エナジーパートナー)のナビで、進化する「エコキュート」の使い心地を深掘りしていきます!
暮らしにホンキな人ほど、選んでる
アリススタイル(以下ア)先週教えてもらったエコキュートの仕組みって、正直、全然知らなかったです。 ​ 中村(以下中)エコキュートを含む省エネ給湯機の全国的な普及率は5%台といわれていますから、まだまだなじみが薄いですね。しかし、光熱費などのコスト感覚がシビアな大人数世帯ほど、導入率が高い傾向にあります。
(ア)たくさん使うなら絶対にオトクなんですね~。 ​ (中)はい。それに消費電力が低いということは、環境への負荷も低いということです。再生可能エネルギーを利用し、熱を生み出すときに燃焼をともなわないので、CO2削減に貢献する意義もありますよ。 ​ (ア)なるほど! 使い勝手は、一般的なガス給湯機と比べてどうですか??
より快適に、進化を続けるエコなシステム
(中)まず前提として、エコキュートの仕組みは自動車部品メーカーであるデンソーが開発した技術を、各社で応用しています。いわば心臓部分がいっしょなので、販売元が違っても基本的な使い心地は共通しています。 ​ (ア)ふむふむ。 ​ (中)メーカー各社、エコキュート特有の課題点を克服すると同時に、長所を活かすかたちでモデルチェンジを重ねてきました。まずは、「湯切れ」の問題です。構造上、貯湯ユニットのお湯を使い切ってしまうと、再度沸き上げるまで温水が使えません。
(ア)え、すごい不便じゃないですか(汗) ​ (中)しかし実際は、操作パネルで常に残湯量を確認できるようにしたり、ヒートポンプ機能の加熱能力を高めてスピーディな沸き増しを可能にしたりすることで、しっかり対策がとられています。 ​ お湯の消費パターンを自動学習して最適化していくシステムもありますから、不自由に感じるシーンはあまりないと思いますよ。 ​ (ア)なんだ、よかった~。 ​ (中)また、配管やポンプの不具合を招くため入浴剤の使用はかなり制限されていましたが、近年では内部のコーティングや自動洗浄性能がよくなり、幅広く楽しめるようになりました。
ストレスフリー、とことん省エネ
(中)初期のエコキュートには、「水圧が弱い」という不満が多く寄せられました。タンクの耐圧性能の関係で、水道圧そのままの強さで放出することがむずかしいんです。ですが現在はかなり改善されました。 ​ シャワーの温度や水圧を自動調整して節電・節水につなげたり、キッチンとお風呂場2カ所で同時に使用してもパワーを維持したり、プラスアルファの機能がつけられています。 ​ (ア)登場が2001年でしたっけ、20年のあいだにずいぶん進化したんですねえ。 ​ (中)はい。さらに省エネ性とコストパフォーマンスに着目すると、太陽光発電システムとの相性が非常にいいのもエコキュートの特性です。
(中)晴天で発電量の多い日は昼間に沸きあげ運転を行うことで、夜間の使用電力を削減できます。貯湯ユニットが、一種のバッテリーとしての機能を果たすわけですね。 ​ (ア)合理的~! ​ (中)災害時に電力・水道の供給が途絶えたときにも、対応機種のソーラーパネルとエコキュートが稼働していれば、ある程度は家電製品が使えますし、温かいお湯で心身をケアすることも可能です。 ​ (ア)うーん、頼もしい。エコキュート、すごいですね! ​ (中)アリスちゃんに興味をもっていただけたようで、何よりです(笑) ​ ​ ★★★ ​ ​ 暮らしに欠かせないお湯。使い心地のよさはもちろん、コスト・環境への配慮・もしものときの備えまで考えて、広い視点で選びたいですね。 ​ ​ ★★★ ​ ​ 中村剛: 東京電力エナジーパートナー株式会社 販売本部 お客さま営業部 プロモーション・リサーチグループ 副部長。テレビ東京系列にて放送された人気番組「TVチャンピオン」のスーパー家電通選手権において2002年に優勝。2020年12月現在「くらしのラボ」などリビング・デジタルメディアも担当している。節電や家電について、わかりやすく実践的な解説に定評があり、多くのメディアに登場。 ​ ※FacebookとYouTubeにて「くらしのラボ」で検索して下さい。
​ ​ ​ ​ Source : 東京エコキュート推進センター 「エネルギー消費の普及率調査データ」 http://www.high-est.co.jp/denki/fan_contents_06_2.html
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